6月24日に考えた事:2011年作の映画【Ironcladアイロンクラッド】へのコメント

ここ数日で観た映画

Ironclad(2011年)
1215年英国のマグナカルタ憲章に調印した英国王ジョンとその後の復讐、ロチェスター城の篭城攻防戦について。

歴史もの映画は脚色、粉飾、改竄、歴史公証の不正確さを承知の上で差し引いてみても、やはり英国戦略心理・文化理解の役に立つ。 破壊的残虐性、欺瞞裏切り、諜報陰謀...特に英国だけに限った訳ではないものの。 

王権に制限を与え、貴族社会の自由の権利を国王に保障させたマグナカルタの発想と、その貴族達に復讐する国王ジョンがデンマーク人傭兵を登用する点が実に興味深い。 デンマーク人傭兵登用は、デンマークへはカトリック伝道しない約束をローマ法王から取り付けた、と騙して利用しており、その点を英国貴族討伐は法王の許可のお墨付きを得ているとした点。

カトリック教会権力、十字軍、英国貴族社会と英国王権とのバランス関係、歴史背景理解は、現在の英国権力構造理解にも訳に立つ。

英国貴族、戦闘員は、鉄製鎧ではなくて、鎖メッシュとキルト防具を着けている点にも注目したい。キルトはイスラム軍の発明で、十字軍が学び欧州に持ち帰ったものなのだが。

テンプラーと英国貴族社会、王族王権との関係を引き続きフォローしていきたい。